「片づけると、お金が貯まる」といわれても、にわかには信じられないかもしれません。「片づけと貯金は、何の関係もない」と思う人もいるでしょう。
しかし、「片づけができている人は、お金も貯めている」というのは、紛れもない事実なのです。
私は工場で片づけの指導をしていますが、もうひとつアパートの大家という顔も持っています。
大家をしていると、入居者の室内に立ち入ることが多々あります。
プライバシーの問題で細かくは書けませんが、日常のあいさつや会話などから「真っ当だな」と思う入居者は、室内の清掃が行き届き、部屋は片づいていました。
そのような入居者が退去したとき、その理由をお聞きすると、「お金を貯めて家を買った」というパターンが何度もありました。
このような経験を重ねるうちに、私の中で
「真っ当な人=片づけができている=お金にしっかりしている」という論理ができあがっていったのです。
反対に、家賃を滞納したことのある人の部屋の中は、ひどい状態でした。
いつも郵便受けが、郵便物やチラシでパンパンだったので予想はしていたのですが、部屋の中は予想以上に散らかっていました。いわゆる「汚部屋」です。
モノが部屋中にあふれていて、足の踏み場がありません。
郵便受けなど、その前を通るたびに郵便物を取り出すだけでいいのに、それさえできていない。ルーズで当たり前のことができないから、お金についてもだらしがないのでしょう。
大家として、いろいろな人の部屋を見てわかったことは、家賃を滞納するような人の部屋は、「モノがとても多く、散らかっていて汚い」ということです。
これは、不動産管理会社の方や他の大家さんにも聞きましたが、同様の意見でした(もちろん、汚部屋でも家賃をしっかり払っている人はいます)。
家にモノが多いということは、それだけたくさんのお金をモノに支払っているということ。自分の生活のベースである部屋とモノのコントロールができない人が、お金のコントロールができるわけがありません。
「滞納者は汚部屋」という事実を逆に考えれば、
片づけができる人は、すばらしい環境が手に入り、貯金できるようになるといえます。
片づけは、お金を貯める習慣を身につけるための訓練です。お金が貯まらない人は、まずは片づけから実践してみましょう。
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「金持ちになる人の財布、貧乏になる人の財布」以上