赤札作戦とは、工場の5S活動の第1段階「整理」で用いられる手法です。
(5Sの整理は「不要なモノを捨てる」でしたね)
赤札作戦では、
これは不要だと思うモノに赤い札を貼って、不要なモノを捨てる活動を行います。
イメージとしては、対象職場(工場でも事務所でもOK)を決めて、
「今から赤札作戦やるぞ!」と赤札を関係者に配ります。
「自分が思う要らないモノに赤札を貼って下さい」と30分位で各自で赤札を貼ってもらいます。
すると対象職場のいたるところに赤札が張られて、不要なモノが見えてきます。
赤札の赤は工場の垢(あか)と危険な色をイメージしていて、赤い札が貼ってあると、とても目立つので「整理の見える化」ができるのです。
あとは赤札が貼られたモノを実際に捨てることで、対象職場がスッキリし、作業しやすい環境になるわけです。
■赤札作戦のポイント
その1.赤札の素材
目立っていれば何でも構いません。
簡単に用意できる赤のガムテープや赤の付箋でもいいでしょう。市販されている赤札もあります。
私は、赤色の紙をA4を6等分のサイズに切って使うことを推奨しています。
サイズはあまり小さいと目立ちませんし、大きすぎると紙が重なって枚数が分からなくなったり、モノを隠してしまいます。
その2.無記名
赤札を貼りつける人の記名は一切行ないません。
普段なかなか言えないことを気軽に表現してもらい、できるだけたくさんの不要品をあぶり出したいからです。
また不要だからといって、
人に貼るのは止めましょう。洒落になりません。
その3.必ず1人10枚貼る
赤札は参加者全員に1人10枚配ります。
ルールは「必ず全部貼り終える」こと。10枚以上貼ってもよいです。この強制力により参加者が現場を隅々まで見ることを期待しています。
1つのモノに対して、1枚の赤札に限定します。重ねて2枚目の赤札を貼ってはダメです。
■赤札作戦の実行手順
1.赤札作戦前の写真を撮る。
2.準備
日時、対象職場、参加者を決め、赤札を用意する。
捨てる基準を作る。赤札置場を決める。安全教育を実施する。
3.赤札作戦を実行する。
赤札を貼る。
赤札を貼られたモノを赤札置場に移動する。
赤札置場の前で問題点を全員で議論する。
4.赤札分類後の対処を行う。
要品は整理して元に戻す。
改善課題を実行する。
以上、5S活動の一発目は赤札作戦による「不要なモノを捨てる活動」です。ぜひ実行して下さい!