見える化とは、企業活動の様々なものを「見える」ようにする試みのことです。
5Sでは、整頓のステップアップとして見える化に取組みます。
見える化の本質は「見せる化」です。問題や情報をオープンすることが「見える化」ではありません。
見る意思がないと見れないことは見える化とは言いません。相手が見ようと思わなくても、様々な問題が目に飛び込んでくる状態が「見える化」です。
人は問題が目に飛び込んでくれば行動を起こします。その本能に訴えて自律的行動を促すのが見える化の本質なのです。
見たくなくても目に飛び込んでくる・・・そんな「見える化」の状態(仕組み)をつくる5S活動をしましょう。
見える化は人づくりが大事です。
それは見せようとする主体が、機械やパソコンではなく、あくまで「人」だからです。
ですから、見せようとする意志と知恵がなければ見える化は実現できません。
見える化するためには、人の教育が重要で、一朝一夕にできるものではなく、継続的な教育と実践が必要になってきます。
ここで、見える化を実践するにあたって、ポイントを4つ紹介します。
1.悪い情報が見える 現場の品質不良や在庫、事故、クレーム、納期の遅れなど、悪い情報は見せたくないから、放っておくと見えません。
しかし、悪さを早く発見・共有できれば、手遅れになる前に手を打てます。
2.組織として見える 当事者や一部の関係者しか見えるのではなく、関係者全員が見えるようにします。
3.タイムリーに見える 良い情報、悪い情報が関係者に見えるようになっても、タイミングが遅いと意味ありません。
情報には鮮度があるからです。悪い情報ほど鮮度を重視しましょう。
4.一次情報が見える 誰かから伝え聞くといった伝聞情報や二次情報では、伝言ゲームのように正しく伝わりません。
情報にも質がありますから、一次情報が見えるようにしましょう。
ポイントは以上です。製造現場ではモノを扱いますが、事務所では主に情報を扱います。
5Sではモノに注意を向けがちですが、情報にも目を向けて下さい。
モノと情報を整頓し見える化すれば、とても強い現場になります。
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見える化 強い企業をつくる「見える」仕組み