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トップ  >  5Sが定着しない理由
 5S活動が定着しない理由は2つあります。

1.5S推進者側の問題意識が低い。
2.5S活動が定着するための仕掛けがない。

 それぞれ具体的に書いていきます。

1.5S推進者側の問題意識が低い。

 5Sを簡単だと見くびっています。たかが、整理・整頓だろって。そして片手間にやって、失敗したやり方をまた繰り返します。

 5Sという基本的な当たり前のことがしっかりできる工場にするのは想像以上に大変です。たかが5S・されど5Sです。

■推進者が5Sできていない。

5S推進者の机の上の書類の山。机の下の工具箱。→ おいおい整理・整頓せいよ!
ポケットに手を突っ込んで、安全訓示を垂れる上司。→ 言ってることとやってること違うよ!
やれ!と号令をかけるが自分自身は何もしない、意識が低い管理職が多い。

■5S推進の原動力が落ちる(推進体制の弱体化)。

上司が人事異動する。新しい上司は5Sに興味なし。
5S活動のキーパソンが転勤し、推進力が落ちる。
増産や品質トラブルなど優先され、5Sが後回しになる。

初めは熱心に取り組んだとしても、活動が形骸化していき、いつしか自然消滅します。

 これでは実行部隊(5Sを実際に取り組む現場やスタッフの方々)のやる気は起きません。その結果、実行部隊の意識が

■実行部隊のモチベーションが下がる。

またか、めんどくさいという、やらされ感。
他の活動で忙しい。もう勘弁してくれ。繁忙感。
どうせ自然消滅だろう。あきらめ感。
体裁だけ整えでおけばいいや。やったふり。面従腹背。
発表だけは立派(別の活動の転用だったり)。化粧直し。
がんばれ! 俺は知らんと、人任せ。
現状で十分だよと、やる気なし。

などなど。ということで、これで5S活動をするのが何回目。これまでも何回か全工場で取り組んだが成果なし。という5Sに悪い印象を持つ人が増えていくのです。

処方箋としては5Sの推進体制をしっかりと構築し、組織毎に機能、使命、構成員、指示命令系統、役割、権限を決めていき、組織一丸となる姿勢を示すことです。

詳しくはこちらをご覧ください → 5S推進体制



2.5S活動を定着させる仕掛けがない。

 皆様の会社では「5Sが活発で定着してたとき」がなかったですか?
その時は「なぜ定着していたのだろうか」と考えてみて下さい。

いろいろなパターンがありますが、5S導入時は

言い出した人(社長や工場長など)が熱心に推進していた
コンサルタントが来て指導してくれた

昔、活発だったときは、

熱心な製造課長がいた
厳しい職長がいた

といった具合に5Sを強力に推進するキーパーソンがいたはずです。

キーパソンが5Sの指導、チェックを担うことで、5S活動の仕組みの一つとなっていたわけです。←ココ重要です。

そのキーパソンが人事異動、退職、契約終了等で抜けた後、個々の意識に頼り現場に任せたのでは、活動が停滞してしまうのです。

 導入時にはキーパソンの存在は必要不可欠です。しかし、5Sを工場の文化とするためには何年もかかりますから、工場の5Sルールを作り、文書化しておく必要があります。

例えば「床にモノ直置きするときは線引きすること」とルールが文書化されていれば、「線引きした方がいいよ」とか「床に直置きはダメだよ」と誰もが言いやすいですよね。反論されても根拠となる文書があるわけです。

ルールを決めれば誰かが気づくものです。ルールを錦の御旗に、誰もが5Sを守りやすく指導しやすいようにしていくのです。

このルールを5S運用規定として、ISOに正式登録すれば万全です。

5S定着化のためのルール例(イベント系)がこちらにあります → 5Sの定着化

5Sが定着しない2つの理由をふまえて、自社に合った5S定着化方法をぜひ考えてみてください。

以上
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管理人

品質改善コンサルタント-羽根田 修

羽根田修

工場のコスト削減を指導するコンサルタント。5S活動は人財育成、現場力強化につながるという信念を持つ。

羽根田 修 プロフィール
簡易版(サイト内)
詳細版(別サイト)

羽根田が所属するコンサルティングファーム(別サイト)→  会社概要
羽根田運営サイト
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ものつくりにおける品質改善のヒントや考え方を提供するサイト。

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